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君からの告白


テーマ : 二次創作小説 ジャンル: アニメ・コミック


初めて書いた君届のお話で、某所にてこっそり公開しておりました。
十巻の告白シーン、好き過ぎる…!
ここで「追い掛けろよ!このヘタ(略)」と思ったのは、私だけでは無い筈…たぶん。
風早視点、教室にて。


君からの告白




「すきなの……すきなのすきなの…すきなの」


繰り返す、何度も。その言葉だけ。


一番欲しかった言葉。
何よりも知りたかった、君の想い。
夢ではないのだろうかと思いながら、どうしても確かめたくて。
止める君に構わずに、扉を開けた。
飛び込んできた真っ赤な君の顔に、衝動的に手を伸ばした。
そのまま自分の方へと引き寄せて、閉じ込めてしまいたくて扉を閉めた。
ふわりと、君の髪と柔らかな匂いが舞った。
それさえも全部自分だけのものにしたくて、抱き締めた。

転びそうになる君を抱きとめた事はあったけど、抱き締めたのは初めてだった。

腕の中に、君を感じる。
温もりも、吐息も、鼓動さえ伝わる中で。

『すきなの…すきなの』

君の言葉だけが、繰り返し自分の中で響く。
俺もそうだよ。君がすきなんだ。
言葉の代わりに、抱き締めた腕にそっと力を込める。
まるで、その答えのように。
君が、俺のシャツを握り締めた。

――本当に?夢とかじゃなくて?

どうしても確かめたくて、もう一度君の顔が見たくて。
名残惜しくはあったけど、それ以上に本当の事が知りたくて。
肩に手を掛け、少しだけ重なっていた身体を離した。

「く、黒沼」

名前を呼んだ途端に、真っ赤になる君の顔。
ああ、お願いだから隠さないで。
知りたいんだ。
今、こんなにも君の気持ちが。

「わっわ、わ私…」
「…待って!そらさないで、こっちみて!」

震える身体が、肩の手から伝わるけれど。
両手で覆った隙間からじゃ、分からないんだ。

「ずっと…ちゃんと黒沼のこと、正面からみれてなかった気がするんだ」

ほんの少し、時間を掛けて。
君はおずおずと両手を離すと、顔を上げた。
涙で潤んだ瞳。真っ赤なままの君の顔。
だけど、ちゃんとまっすぐ俺を見てくれたから。
そのまま、俺も見つめ返した。
俺がずっと望んでいたものが、本当に君の中にある事を知りたくて。確かめたくて。
同時に、このままでいたくて。


そんな事を思っていたら、突然扉が開いてジョーが入って来た。


…またかよ!
なんで何時も邪魔ばかり入るんだ?!

咄嗟に離れてしまった君が、そのまま扉の方へ後ずさってしまうから。
呼び止めようとしたけれど間に合わず、君は「先生が呼んでいるから」と駆け出してしまった。

「あぁ~~~~~~もぉ」
「わー何!」
「大事な話だよ!」

そう言いながら身体中の力が抜けたような風早を目の前にしても、特にジョーは気にならないようでふーんと答えた。
しかも自分にとってはどうでも良い事を、それよりもと尋ねてくる。
後で集まる時のおやつなんて、本気でどうでも良い。

今から追いかければ間に合うだろうかと一瞬思ったけれど、それどころじゃなかった。
君の言葉が、表情がずっと頭の中を巡ってる。
腕の中に、まだ君の感触が残ってる。
離すつもりなんてなかったのに、こんな時にジョーさえ入って来なければと思う。

もう一度…今度こそ、確かめたった。
本当に、同じなの?
それは、俺と同じ気持ちで言ってくれている…?

言いたい事がぐるぐる回る。
だけど、落ち着かないと。
あの時みたいに自分の事ばかりになって、また君を困らせたくない。
まずは一言。
もう一度、君にすきだと告げよう。それからだ。


しばらくして、ようやく風早が立ち上がると不意に柔らかな香りがした。
さっき、君を抱き締めた時に感じたものだ。
花のような、柔らかな…。
そう思っただけで顔が火照るのを感じて、思わず手で覆った。


初めて会った日の、桜吹雪が舞う中で。
春の陽射しと花びらの中に溶けてしまいそうな、あの笑顔。
もう二度と、見られないかもしれないと思った。
だけどやっぱり、強く願うんだ。
君の笑顔がみたい。誰よりも一番、君の隣で。
だから、どうかそのまま幻になってしまわないで。
ちゃんと告げるから、もう困らせないように。
だから、どうか明日はあの笑顔を見せて欲しい…―。

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時風 砂輝

Author:時風 砂輝
別冊マーガレットにて連載中「君に/届/け」の二次創作ブログ。
当然ながら、非公認のファンサイト。
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風早×爽子の小説ばかり増えると思われます。

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